インドの影 (8) 木陰

Posted on 30/06/2010

ずいぶん前の写真だ。1996年くらい。
アーンドラ・プラデーシュ州のプッタパルティという小さな町に暮らしていたとき。家から歩いて30分くらいのところにあるタマリンドの林へ散歩するのが日課だった。

林の木陰には、小さなクリシュナの祠。
牛飼い、羊飼い、豚飼い…
いろんな動物と人が涼しい影を求めて集まっていた。
ごろりねそべり、豚と寝ていた少年が、
カメラを持っているぼくをみて、
家の自慢の豚を撮ってくれとおきあがった。
豚をさわる手つきがちがう。
牛飼いは牛を、羊飼いは羊を、
そして豚飼いは豚を、
ほんとうに大事に、やさしく、愛おしんでいた。

日本には「この子は家族」と言い、
ペットの子犬をバックに入れて持ち歩く人たちがいるが、
ぼくはあの光景をみるたびに、どうかと思う。
動物虐待なんじゃないか、と思う。

影の下では、けものも、人もみな、おだやかな顔をしている。

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