熱中お見舞い申し上げます

Posted on 04/08/2010

先々週のこと。
物置に立てかけたベニヤ板に、羽化の途中で力尽きた蝉がいた。
まだ少し動いていたが、あっという間に蟻の餌食になった。
最後までふんばれなかったのは、この暑さのせいか。
近頃ようやく、うちの庭でも、蝉がやかましく鳴きはじめた。

今年は熱中症のニュースが多い。
太陽のギラギラ、湿度の高さ、
街ゆく人たちの姿をみると、まるでバンコクみたいだ。
乾季のバンガロールより暑さ、不快さは上じゃないかしら。

インドならば、一番暑い日中の時間帯に
すきこのんで外出するなんてありえない。
おてんとさまが頭の上にあるような時間は
家でおとなしく昼ご飯、木陰でのんびり昼寝だろう。
アーンドラ・プラデーシュ州の田舎村にいたとき、
乾季は50度以上のとんでもない暑さだった。
町が動き始めるのは、日が暮れはじめたころから。
昼間はすっぱい青マンゴーをかじって、
じっと日陰で息を潜めていたもんだ。

東京はアスファルトとコンクリート、
ビルの照り返しもすさまじく、
地表近くの空気は50度に近い。
こないた神保町にいったら、蜃気楼が立ちそうな往来で、
ベビーカー片手、スタンプラリーに行列する親子連れがズラリ。
日本ではすっかりベビーカーが当たり前になったが、
あれって本当に必要なのだろうか。ときどきよく分からなくなる。
バックで持ち運びされる小犬同様、
ジリジリうだる道路を行くベビーカーをみるたびに、
あれは子どもへの虐待では…という気がする。

暑い日は家や木陰、すこしでも涼しいところにじっとしている。
雨の日、雨やどりをするように。すぎさるまで、じっと、待っている。
夕時、ちょっと涼しくなって散歩にいくと、夕焼け空の色にはっとさせられる。
日本の夕焼けと、赤道に近いところの夕焼けは色がまったく違う。
いま日本は、熱帯のような暑さだが、この気温や太陽の強さにあわせた
暮らし方、楽しみ方もきっとあるはず。
日本人がインドから学ぶことは、こんなところにもある。

スパイスをきかせたマッジゲ(バターミルク)や、
塩味のライムジュースが妙にうまい。さすがに青マンゴーはないけれど。
梅干しをかじって、熱いほうじ茶をやるのも悪くない。
今夜もヤモリは高らかにケッケッケッと鳴いている。

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