「ちいさくつくり、ちいさく届ける」を旗印に、ぼくがほそぼそとつづけているちいさな出版レーベルAmbooksで、昨年秋、あたらしい本をリリースしました。佐々木未来さんの『日めくりと私』もそのひとつです。
佐々木さんはふだんはデザイン事務所に勤めながら、一日のおわりに日めくりカレンダーをぴりっとやぶき、そこにイラストを書く、ということをだれに頼まれることもなくつづけているひとです。カレンダーは、だれしも一度は目にしたことはあるような、普通の市販の日めくりですが、印刷されている数字や文字をたくみにつかって、ときには切ったり貼ったり塗りつぶしたり……ぺらぺらの四角の紙にちいさな宇宙が広がります。
彼女が描きためた4年分のなかから2018年度の365日を2冊の文庫本にまとめたのが『日めくりと私』。これは楽しいイラスト集でありながら、彼女自身の日記ともいえます。何かの記念日であったり、その日に出会った本やイベントが描かれている。まさに暮らしのなかから生まれてきたもの。フォーク・アートみたいだなぁ、と思います。
このたび、横浜の出版社・三輪舎の中岡さんのお誘いで、妙蓮寺の石堂書店内にある「本屋 生活綴方」で彼女の日めくりカレンダーの展示が開催されることになりました。
2/15は佐々木さんとぼくがトークイベント+サイン会。どうしてこんなおもしろいことをはじめたのか、毎日ネタはつきないのか、どんな画材をつかっているのか……などなど聞きたいことはたくさんあります。
ただ話を聞くだけではなく、家に帰ったら自分もなにかやってみたくなるような、そんな集いにできたらと思います。
妙蓮寺は京都で暮らす前、2006年から2012年までを暮らした懐かしい町。古巣の商店街の本屋さんでイベントできることもうれしい。当日はAmbooksの本も販売します。ぜひみなさん遊びにいらして下さい。
佐々木未来 『日めくりと私』展
https://tsudurikata.life/event/63/