今日は文化人類学者の松村圭一郎さんのコメントを追加しました。

万物がめぐり、出逢いと別れをくり返す。そんな偶然でありながら、必然でもある世界に住まうこと。矢萩多聞さんと娘つたさんのやわらかな眼差しは、この世界との向き合い方の内側に美しさが宿るのだと気づかせてくれる。

松村圭一郎(文化人類学者)

本のあとがきでもすこし触れているのですが、『美しいってなんだろう?』をかきはじめたきっかけは、京都の誠光社で行われたイベント。『文化人類学の思考法』という本の刊行を記念して、松村圭一郎さんと石井美保さん、ふたりの人類学者とぼくの三人でおしゃべり。ぼくは大量の写真をスライドで見せながら、ひたすらインドの美しいところを列挙しまくる、ということをやったのです。それを見た世界思想社の編集者・望月さんから、「あれのつづきを文章で書いてみませんか?」と依頼されたのが2019年夏のころでした。

十代のとき、頼まれもしないのにインドで地図や辞書づくりをやっていたぼくについて、「多聞さんは生まれながらのフィールドワーカーですよ」と松村さんが表現してくれて、天にのぼるほど嬉しかった。今回の本でも、半分は聞き書きのような気持ちで文章を書いていて、一筋縄ではいかない執筆を励ましてくれたのは松村さんの言葉でした。

本ができたら、松村さん、石井さんと、ふたたびおなじ場所で、またトークイベントやりたいな、と思っています。

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矢萩多聞の本『美しいってなんだろう?』と『本とはたらくに関するお知らせやイベントなどの情報を書き込んでいくログです。

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